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図書館へ行く。日本文学の棚をあいうえお順に辿る。
背表紙を眺める。左から右へ、流し読みしていく。 時々立ち止まり、本を手に取り、また棚へ戻す。愉しい時間ですね。 ま行まで来る。「町田康」の名札があり、 人 間 小 唄 はたと足が停まる。目が点になる。 肚の中で、瞬間湯沸し器のように笑いが沸騰した。 僕は、コピーライターで何十年も飯を食ってきたが、 人間、ときて、小唄、と付けられるもんじゃ、そうそうありません。 人間、ときたら、讃歌、とかね。普通は、そんなもんでしょ。 で、そうした凡庸が、凡庸ゆえに、 間違って時代の寵児になったりもする。 秋元康、とかね。 なんで「川の流れのように」のような凡庸な歌が、 天才歌手美空ひばりの代表曲足り得るのだろうか。信じられん。 そうした現代ニッポンのブンカ情況を、 作家はトホホと思っている。箱と思っている。 箱とは、本作で作家が創作披露した、蛸、以上の罵倒語です。うわははははは。 鬼才の言語感覚をテッテ的に貪る小説だろう。 フリーキーでアナーキーな文字の連なり、与太話を、小説として 成立させてしまうというか、放り出してしまう作家の豪腕に唸るほかない。 笑って笑って笑い死ぬほど面白い。が、読後感はよくない。悪意の小説だからね。 エントリタイトルの「はいからに天かす入れるな」は、知る人ぞ知る 作家のパンクバンド時代のパフォーマンス。僕は、中島らものエッセイで読んだ。 自己同一矛盾である。本作にも滲んでいる。作家の生涯の主題であろうか。 実は、純文学がいちばんアブナいんだ。あらためて、実感。 ▲
by blog-blues
| 2011-10-31 22:04
| 文学の風
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巧いなあ。絲山秋子は。どこで、こんなに、人生を勉強したのであろうか。
市井に生きる、平成の貴女を、僕を描いて、身につまされる。 アメリカンニューシネマの世界を、今のニッポンに置いたかのようだ。 なんでこんなに生きづらいのか。生きづらいと感じてる人間への 懸命な応援歌になっている。一言でいえば、連帯を求めて孤立を恐れずってやつか。 かなしくも雄々しい。さびしくも明るい。明日に向って撃つ、やっぱ、ニューシネマだ。 絲山作品は、どれも読後感がいい。何も解決しないのだけれど、 「有漏路より無漏路へ帰るひと休み雨ふらば降れ風ふかば吹け」 ってな気分にしてくれる。 この作家の必殺技は、主人公のモノローグだ。これで引っ張って引っ張って、 読者を作品世界へ攫ってしまう。読者を主人公と同化させてしまう。 その巧さたるや、純文学の中島みゆきか!ってなくらいのものである。 本作は、作家と同じく80年代半ばに大学入学した過激派活動家が主人公。 ちょっと待ってよ、そんな学生いるのか、その時代に。 そんな超マイノリティを主人公に置いた、その設定こそが、 作家のメッセージになっている。この作家は、 生きづらい世の中をすんなり生きていけるような人間には、 興味も関心もないのだ。純文学するって、そうゆうことだろう。 で、作家は。思想以前なんだよな、終っちまった思想なんて、 わかっちゃいるけどやめられなくって、ずるずる20年、 過激派活動家をやってきた主人公を、京都へエスケイプさせちゃう。 面白そうでしょ。もう、ものすごーく面白いの。 主人公が京都で出逢うのは、インチキ外国人神父であり、教会の近所に住む婆ぁさま。 その一期一会が、たまらなくいい。人生の哀歓を痛切に感じさせる。 世の中を背いたことにもならん、まったくまるっきり、ただもう青春を棒に振った 過激派活動家の、これから始まる新たなる、きっとそれも不様になるであろう戦いに エールを贈って、小説は閉じる。人生は続く。♪~ファイトォ ▲
by blog-blues
| 2011-10-11 22:09
| 文学の風
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