僕は大の日本映画ファンで、ハリウッド映画は得手でないのですが。
ひとつ大好きなジャンルがあって、痛快骨太男性娯楽アクション。
リー・マービンやらバート・ランカスターやらジャック・パランスやら
リチャード・ウィドマークやらアーネスト・ボーグナインといった面々が、
義に感じたり、情にほだされたりしながら、己の腕一本を頼りに、
強大な権力組織を向こうに回し、大暴れするって映画。
大概は、西部劇であり戦争映画でありギャング映画であり刑事ドラマですが、
これがもう、滅法面白い。監督でいえば、われらがロバート・アルドリッチであり
ジョン・フランケンハイマーでありサム・ペキンパーである。
ドン・シーゲル監督作品、クリント・イーストウッド主演の
西部劇『真昼の死闘』も、そうした「侠気」映画の最高傑作の1本に
数えられる。それが、ぬあんと、NHK-BSで先日放映されたのだ。ワオ!
舞台は、南北戦争直後のメキシコ、ってことは、そう、メキシコ革命の真っ只中。
流れ者のガンマンが輪姦されかかっていた尼僧を助け、それが縁で、ふたり旅。
絶妙なタッグを組み、革命勢力に味方して、フランス軍をやっつけるってお話。
意表を衝いた設定の脚本、ドン・シーゲルの壷に嵌まった演出、
イーストウッドのダンディズムとタフネス、どれをとっても文句なしだが、
最高の見所は、尼僧、実は娼婦に扮したシャーリー・マクレーンの愛らしさ。
もう、ぞっこん。『あなただけ今晩は』より『アパートの鍵貸します』より、
僕は断言しちゃう『真昼の死闘』の彼女のほうが、さらにチャーミングだ!
(1970年米映画、脚本:アルバート・マルツ)