往年のNHK総合、名物番組のプレイバックである。
昭和50年放送の本作は、ビデオ化されたものを以前観ており、
秀作揃いの新日本紀行のなかでも屈指の面白さ、
よみがえらないかなあと、心待ちしていた一編。

番組のクライマックスは、晩秋の恵迪寮祭。
赤褌一丁で、札幌大通りを練り歩き、一升瓶を喇叭呑み、
法螺貝を吹き鳴らし、踊り狂い、挙げ句の果ては噴水に飛び込む。
愚行であり、顰蹙ものではあるが、稚気愛すべし。ば、爆笑だあ。
好漢、自重するな。エラン・ヴィタール、躍動せよ。
BSのプレイバックでは、エピローグに現在の恵迪寮が紹介される。
流石に、赤褌パレードは、廃止された模様だ。そりゃそうですよね、
デオドラントな市民社会に、受け容れられるわけがありませんもの。
男子寮が、男女寮にも、なったようだし、ね。
然るに、寮生による自由自治の寮運営は、熱心なのは女子寮生のようだ、
木造家屋が鉄筋コンクリート造りに変わっても、
根強く継承されている。やるじゃん、近頃の若いもんも。
寮祭のエンディングは、変わらない。
雄渾華麗なる不朽の寮歌、『都ぞ弥生』の大合唱である。
♪~都ぞ弥生の雲紫に 花の香漂ふ宴遊の筵
尽きせぬ奢に濃き紅や その春暮れては移らふ色の
夢こそ一時青き繁みに 燃えなん我胸想ひを載せて
星影冴かに光れる北を 人の世の清き国ぞとあこがれぬ~
尽きせぬ奢、そういえば与謝野晶子も歌っていた、
「その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな」と。
いいないいな青春っていいな。