日本未公開の傑作、問題作という触れ込みだけは聞いていた、
「ブラジルから来た少年」が、U-NEXTに新規入荷したので、
早速視聴した。もちろん見放題、見放題でしか観られない。
映画館で観るんじゃないんですよ、U-NEXTで、なおかつ。
下流老人は辛いよ。ったく。
頗る面白かった。並の面白さじゃない。
娯楽映画として十二分に楽しめ、娯楽映画を超える社会性を持つ。
名作と言ってもいいが、万人が立派だと褒めそやす「名作」とは、
どうも感触が違う。良識を脅かす、毒が、あるのである。
クレジットに、留意したら、監督が、
フランクリン・J・シャフナー、だった。なるほど、ね。
あの「パットン大戦車軍団」の、「猿の惑星」の、監督である。
この優れたハリウッドの映画作家は、語られることは少ないが、
そのテーマに「文明批評」が、あるのではないだろうか。
「人間不信」に囚われた、金筋の芸術家ではなかろうか。
「パットン大戦車軍団」の冒頭シーンは、
常軌を逸した超特大の星条旗の下で好戦の熱弁を奮う、
パットン将軍に扮した、ジョージ・C・スコットの勇姿である。
僕は、このパットン像に、三国志の曹操を想起した。
20世紀の物語だから、パットンは、否定される。
しかし、千八百年前の曹操なら、僕の中では、ヒーローだ。

僕は、どうしたら、いいのだろう。
それを、問い掛けて、くる。
ハリウッドの偉才、フランクリン・J・シャフナー。代表作は製作順に、
「猿の惑星」「パットン大戦車軍団」「ブラジルから来た少年」。
三作とも、必見です。