見事なものである。堂々たるものである。
在日韓国人として生まれ、現在はソウルに在住するジャーナリストが、
文在寅大統領の演説を完訳し、紹介してくれている。

光復は、わが同胞だけのためのものではない。
日本国民にとっても軍国主義の圧政から解放された、
記念すべき歓喜の日であると。
なんという目配りであろうか、歴史認識であろうか。
反共軍事独裁政権を打ち倒した、民主革命の中から生まれた、
民衆の指導者なればこその確信が、そこに、ある。
大日本帝国も朴軍事政権も等しく反人道的政治勢力であり、
そこには自由も人権もなく、惨めで不幸な人々がいるだけ。
そんな世界にしては断じてならぬとの、不屈の意志がある。
そして、アジアの民衆すべてが、国境を越え手を携え、
ともに繁栄を謳歌していく「アジア共同体」を展望し、
大韓民国はその先導を務めるのだと、国民に呼びかける。
こういう男を、日本語では武士(もののふと読んでね)と称す。
うれしいだろうな、差別に喘いできた在日の人たちは。
見てくれよ、聞いてくれよ、これがわが祖国の指導者なんだぜ。
どんなもんだい、頭良いでしょ、心広いでしょ、ガッツあるでしょ、
って。感涙にむせび、祝杯あげているんじゃないだろうか。
僕も晩酌しながら、U-NEXTで韓国映画「密偵」を鑑賞する。
日帝支配下の朝鮮で、民族独立を目指すパルチザン、
「義烈団」の死闘を描いた力作。僕なりの、光復節へのオマージュだ。

文在寅大統領は、アジアの盟主になるだろう。
安倍総理は、アジアの鼻つまみになるだろう。
なぜなら、安倍総理の頭の中は、論壇誌「WiLL」と同じ、
政治動画「虎ノ門ニュース」と同じ、つまりは、
百田尚樹と、日本会議と、一緒なんだぜ。
日韓併合は侵略ではなかった、大東亜戦争は自存自衛の戦いだった。
そんな歴史認識が、国際社会で、通用するわけがないだろう。
そのことに気づけよ、国内メディアは。
本当は、気づいているんだろ。ならば、
正しく報道しろよ、日本国民を、惨めにさせんじゃねえ。