先週末、都心へ出る用事があり、
帰途、馬場の芳林堂で買い求めた。
内容は、読むまでもないと思っていたのだが、
NHK受信料不払い運動の根拠になるだろうと。

それが、内容もまた頗る面白い。
著者はまるで、熊井啓映画の仲代達矢扮する、
権力犯罪を告発するブンヤのようだ。そのアナクロニズム、
自己陶酔を隠そうともしない、熱血ぶりが、面白い。
早速、実用的価値が生じた。
受信料不払いに督促状では埒が明かぬと、NHKが集金に来た。
元より、集金人に科はない。ここを先途と本書を振りかざし、
「NHK内部にも政府の介入に危機を感じている方がおられるはずです。
僕はその方々への連帯を込めて、受信料不払いを続けています。
どうか、そのことを、あなたに集金を命じた人にお伝えください。
公共放送が、政府の意向に従ったものに堕してしまったのなら、
それはもう民主国家とは言えません。どうかお願いします」と、
諄々と訴えたら、集金人も納得した様子で帰っていった。
余所でも同じようなことを言われているのではなかろうか。
本書P29にも「…NHKは受信料不払いにつながることを一番恐れる」とある。
NHKを恐れさせなければならない。受信料不払いは、愛国運動である。