話題の中村敦夫の朗読劇「線量計が鳴る」が、
隣市で千円で観られるとあって、駆けつける。

期待以上の舞台であった。
演劇の範疇を逸脱する生硬なプロパガンダであるが、
んなことは俳優座出身の本人が百も承知、二百も合点の上だろう、
これでいい、これがいいと、強い信念を持って舞台に臨んでいる。
それが心地好い緊張を生み出し、途中休憩を挟み、
正味二時間の一人語りを全く飽きさせない。
怒るべき時に怒るのは自尊心の発露である。
劇中の決め台詞、
「右を向けと言われたら右を向き
左を向けと言われれば左を向き
死ねと言われたら死ぬと。俺はもう、
そんな日本人にはなりたくねえんだ」。
中村敦夫、やはり、咥え楊枝の実存主義、木枯し紋次郎である。