図書館から借り出した、
白井聡「国体論~菊と星条旗」を読了す。
怜悧な学術論文にして熱血の檄文である。
喋喋と「愛国」を口にしながら只管米国に従属する、
亡国の輩である安倍総理とその後ろ盾である日本会議を、
強靭な知力と峻厳なる舌鋒で以て完膚なきまでに叩きのめす。
本書のハイライトは、
『第八章「日本のアメリカ」ー「戦後の国体」の終着点
3 隷属とその否認』の中の一節であろう。
…本物の奴隷とは、奴隷である状態をこの上なく素晴らしいものと考え、
自らが奴隷であることを否認する奴隷である。
さらにこの奴隷が完璧な奴隷である所以は、どれほど否認しようが、
奴隷は奴隷にすぎないという不愉快な事実を思い起こさせる
自由人を批難し誹謗中傷する点にある。
本物の奴隷は、自分自身が哀れな存在にとどまり続けるだけでなく、
その惨めな境涯を他者に対しても強要するのである。
深刻な事態として指摘せねばならないのは、こうした卑しいメンタリティが、
「戦後の国体」の崩壊期と目すべき第二次安倍政権が長期化するなかで、
疫病のように広がってきたことである。…
著者は、左翼思想絶滅の現今の日本に於いて、
レーニン復権を掲げて躍り出た気鋭の政治学者、
若くして堂々たる論客であり、大島渚以来のアジテーターなり。
舌鋒は鋭いほど佳し青嵐