あたし朝鮮人やからね仕事をもらわれへんかったと訴えた
辛淑玉の応援演説は尖りながら震えていた~
2.2渋谷ハチ公前での宇都宮陣営による「東京デモクラシー」と題した
街頭アクションに於ける、渾身のメッセージである。
今回の都知事選での白眉であろう。
この前後に僅かながら公開討論会も催され、潮目が変わった。
細川旋風の前に大惨敗が予想された宇都宮候補が浮上してきたのである。
脱原発の主張は、小出先生がくり返し説くように、
反差別に立つものだ。いのちは平等だという思想を持つものだ。
その真実を「鼻の利くバカ」たちは嗅いだのね、
オレたちがコミットするのは、U.K だとなった。
宇都宮候補は訴える。なぜ、ヘイトスピーチデモが行われるのか?
若者たちの多くを貧困に追いやり、将来の希望を奪っている
酷薄な政治が行われてきたからだと。右翼勢力の擡頭の根本原因を
貧困にみている。まったく正しい。経済的、社会的に恵まれた者が、
ヤサグレるかよ。フーゾクで働くかよ。
口角泡を飛ばし、必死の形相で、朝鮮人を罵るかよ。
口惜しさを握りしめた、拳のなか爪が突き刺さってんだ。
こうした底辺へのコミットメントは、およそ共産党中央からは
感得できなかったものだ。代々木のメインターゲットは、
経済的にも社会的にも恵まれた護憲派市民でさ。
ふん、そんな政党が、革命政党であるわけないじゃん。
U.K は違った。ま、革命家のカリスマを漂わすキャラではないが、
チェ・ゲバラの痺れるような鮮烈なフレーズ
「真の革命は、愛という偉大な感情によって導かれる」の愛を
有力4候補者中、最も色濃く湛えた存在であったことは、
衆目の一致するところだろう。
で、その器量の大きさで、共産党を乗り越えてしまったのね。
共産党とは縁もゆかりもない、そこらへんのアンちゃんネエちゃんが、
続々蝟集してきて、辛さん曰く、共産党をハイジャックしてしまった。
うわははははは。欣事である。共産党が引き回されたのである。
選挙運動最終日、2.8新宿アルタ前で企んでいた
選挙フェスの挙行こそ記録的な大雪で中止を余儀なくされたが、
ネットでは0時まで運動OKの規約を生かし、
「東京デモクラシー」は最後の最後まで踊り続ける。
掉尾を飾ったのは、またも辛淑玉である。
3時間後くらいのところに登場する。必見。
先の参院選で緑の党と、その推薦候補・三宅洋平が切り拓いた
おまかせ民主主義を越えてゆく運動は、さらに一回り大きく、伸びやかになった。