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「三四郎はそれから門を出た」。うぷっ。
この空っとぼけたエッセイ集の題名からして、著者三浦しをんの 並々ならぬパロディ精神、若き高等遊民ぶりが伺い知れるでしょう。 直木賞受賞の報に接するまで、その名を知らなんだ。当然、著書の一冊も 読んでなかった。にわかしをんファンの僕である。古参ファンの憮然は容易に想像 できます。申し訳ない。ただ即座にピンを来るものがあった。それでソッコー 図書館に走り、ありったけのしをん本を予約したのです。 新本購入が困難な経済状態なのね。ナサケな。 大当たり!僕のツボにドンピシャ、 もう、大ファンになっちゃった。 「人生激場」「しをんのしおり」 「格闘するものに○」 「三四郎はそれから門を出た」 予約本が届く端から読み進んでは、 笑い転げている。 若くして人生の達人である。 たとえば「片思い」について、 こんな持論を展開する。 「片思いとはあくまで、己の妄想力 のみを頼りにした遊戯なので、嫉妬や ストーカー行為といった欲情に振り回されず、 高潔なる精神で進めねばならないのだ」とし、 片思いの対象をハリウッド・スターに求める。そして「片思いの初恋」相手が、 ルトガー・ハウアーであると告白し、その魅力をかく記す。 「つまりルトガー・ハウアーとは、この世のどこへ行っても 幸せにはなれない人間、常に過剰(または欠落)を抱えてさまよう しかない人間の、悲哀と孤独を的確に体現する俳優なのである。彼は、 安住よりも放浪、秩序よりも混沌のなかで、息をする」。 うーん、唸るほかありません。実に、分かってらっしゃる。 西の田辺聖子か東の三浦しをんか、ってなくらいのもんです。 視写界深度の深い観察眼で、この世のよしなし事を見つめ、 上質かつ馬鹿馬鹿しいギャグで以て活写する。品性あくまで高く、 品行すこぶるハチャメチャ。そして、その奥底に、すぐれた芸術家が共通して 有する、人間存在そのものへの虚無を湛えている。シビレ、ますね。 知られるように三浦しをんは、オタク出身の直木賞作家である。 重篤な活字中毒患者であり、不治のマンガディクト。その日常は、 「起きる。なにか読む。食べる。なにか読む。食べる。仕事をしてみる。 食べる。なにか読む。食べる。なにか読む。寝る」。若い身空で すでに、隠者の風である。仮に、作家として世に出ることがなくとも、 古本屋のバイトで口を糊しながら、精神は贅沢三昧、好きな読書生活で 一生を終えてしまうだろう、ダイハードなオタッキーである。 思うに「オタク」とは、再チャレンジと称してまでケツをひっぱたく、 サバイバルゲームを奨励する新自由主義へのアンチテーゼではないか。 弱肉強食の世に、「なんだかなあ」と背を向けた消極的レジスタンスたちの 謂いではないか。そして、その消極性こそが、獰猛殺伐たる新自由主義の 本質と決定的に相容れない因子となって、不倶戴天の敵対関係を作り出す。 「ブログ梁山泊」三馬鹿大将の一角、おちょくり大魔王 「カルトvsオタクのハルマゲドン/カマヤンの虚業日記」の 爆笑大奮戦を思い浮かべつ、ふと僕は、そんな感想を抱いた。 ああ早く、「まほろ駅前多田便利軒」が届かないかなあ。
by blog-blues
| 2006-10-17 17:27
| 文学の風
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Comments(2)
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from 花・髪切と思考の浮游空間
at 2006-10-17 23:17
タイトル : 太田光の読み方 -田中優子編
太田光・中沢新一の著書『憲法九条を世界遺産に』について、相次いで書評が新聞に掲載されている。今回、田中優子の手による書評(毎日新聞10月15日付)を読んだ。先日の香山リカ(朝日新聞)の書評につづいて、評者の太田光にたいする評価をたしかめ、同時に評者の主張に今度はこちらが批評を加えようという魂胆にもとづく2度目のエントリーということになる。 田中がいおうとするのは書評末尾のつぎの言葉に尽きている。 「遺産」になってしまったものを現実の力にするには、また難関が待っているに違いな...... more
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from 晴耕雨読
at 2006-10-18 15:02
タイトル : 抜け出す第一歩は「隷属の認識」
国際寄生者は、巧妙に「知的謀略」を駆使して、宿主構成員(我々)が奴隷であることや隷属していることを感じたり認識しないようにしてきた。 「自分と家族が共同体のなかで自立して生存できる条件を保有していないこと」を、土地に縛られない自由の獲得だと説明している。 民主制を基礎とした国家にすることで、自分が命を失うことになったり、相手を殺すことになる侵略戦争を担うことを義務と考えたり愛国心の発露と信じるよう仕向けている。 女性は男性に隷属させられており、女性が“社会”に進出して経済的に自立することが...... more
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from 薫のハムニダ日記
at 2006-10-18 20:19
タイトル : 沖縄のことを考えてみよう
こちらは10月16日のハンギョレ新聞に掲載された高橋哲哉氏の寄稿文です。 タイトルでもすでにグサっとくるものがありますが、読んでいてさらに胸につきささるものがあります。本土日本は知らないうちに沖縄に負担を強いています。そうです。そんな私も本土出身の日本人です。 日本の“植民地”、沖縄の核/高橋哲哉 北朝鮮の核実験発表の衝撃が続いている。これに勢いづいて、強硬策を打ち出しているのが日本の安倍新政権だ。中川昭一自民党政調会長は即刻、「日本の憲法も核保有を禁止していない」と日本の核武装の可...... more
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from 薫のハムニダ日記
at 2006-10-18 23:19
タイトル : 中川政調会長の核武装暴言で韓国はガクブル
中川政調会長がテレビ朝日の『サンデープロジェクト』に出演中、日本の核武装を是とするような発言をしたそうですね。まぁ、安倍晋三総理大臣も元々はそんな発言したことがあるそうですが、首相になっちゃったから黙っているだけなんでしょうね~と、うがった見方をついしてしまいます。 さて、韓国のリベラル層は北朝鮮の核実験はもちろんですが、それよりもさらに日本の核武装論に強い危機感を抱いているようです。そんな心情が昨日(10/18)のハンギョレ新聞の社説には表われていました。どうぞ。 自民党重鎮の危険な核武...... more
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from アルバイシンの丘
at 2006-10-19 01:08
タイトル : いじめ自殺問題の本質(1)
いじめを原因とする痛ましい自殺事件について,いろんな所で議論がなされているが,私ごときがここで少しぐらい考察しても何の役にも立たないことはわかっている.しかし,その議論の方向がどうも気に入らない.なんか本質からずれていくような気がしてならない.「本質」とはおこがましいが,議論の行方について私なりの疑問を問いかけたい. いじめ自殺事件はここんとこしばらく鳴りを潜めていたような印象を持っているのだが,一度生じると相次いで起きてしまう.どうも,この種の事件はそういう特質を持っているようだ.ひょっとしたらま...... more
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from 私もひとこと言ってみる
at 2006-10-19 09:54
タイトル : 美しい日本
安倍お坊ちゃまが書いた「美しい国」とは違います(あの本を、ホントに本人が書いたかは定かでないが・・)^^ 私のタイトルは「美しい日本」ですから、くれぐれも逆から読まないでください<(_ _)>^^逆から読んでも「憎いし苦痛」にはなりません。ただただ呪文のようになるだけです(笑) そういえば思い出した!「にくいしくつう」の前に「み」をつけると?・・・ 「醜いし苦痛」にもなるのだったあ~~~(爆笑) このネタはもうずい分前のものだし、どうしようかと悩んでいた(ん?悩む?)爆 しかしSOB...... more
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from 川辺より
at 2006-10-19 14:04
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from あんち・アンチエイジング..
at 2006-10-19 15:02
タイトル : 衆議院神奈川県第16区と大阪府第9区の有権者の皆様へ
衆議院神奈川県第16区と大阪府第9区の有権者のみなさま、今度の日曜日22日は補欠選挙ですね(*1)。新聞によると、みなさまの中には、安倍政権の日本独自の北朝鮮の制裁を評価して、今後北朝鮮と渡り合うには民主党では難しい、と思っている方々が自民党に投票なさろうとしているとか。 ... more
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from 喜八ログ
at 2006-10-19 16:18
タイトル : 【転載歓迎】重大情報!共謀罪は10月24日法務委員会法案..
(★引用開始★) 共謀罪の行方に関心を寄せるすべての方へ 海渡 雄一(弁護士) 本日18日、日弁連主催の共謀罪反対集会が開催されました。私はパネルディスカッションのコーディネーターをつとめたのですが、次のような情報を総合する...... more
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from Some Kind of..
at 2006-10-19 17:15
タイトル : 【緊急】 共謀罪 ・強行採決 10.24
以下の記事は、ブログ「情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士」http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/より転載させていただきました。* * * * * (転載開始)* * * * * 【転載歓迎】重大情報!共謀罪は10月24日法務委員会法案審議冒頭に強行採決か!?(海渡弁護士)共謀罪の行方に関心を寄せるすべての方へ 海渡 雄一(弁護士) 本日18日、日弁連主催の共謀罪反対集会が開催されました。私はパネルディスカッションのコーディネーター...... more
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from アルバイシンの丘
at 2006-10-19 17:16
タイトル : いじめ自殺問題の本質(2)
いじめ自殺問題で大きな障害となっていることが,教師や校長や教育委員会の保身主義者共による『いじめ問題の隠蔽』である.これは『いじめがあってはならない』という強迫観念を社会が与えているために,もしそれがばれたら自分の出世に影響すると思い込むからだろう.前稿では『いじめはなくならない』ということを前提に議論を進めるべきだと書いた.この方が『自然の法則』からみても,実際の社会システムから見ても自然なのだと思う. ただし,『いじめをなくすための努力をする必要はない』と言ってるのではない.無論,AとBの二者択...... more
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from らんきーブログ
at 2006-10-19 18:45
タイトル : 安晋(倍三抜き)できない国の共謀罪は危険倍三(バイゾー・..
きっこのブログで耐震偽装で逮捕されたイーホームズの藤田社長の告白が掲載された。 らんきーブログの読者さんはほとんどきっこのブログの愛読者の方が多いと思いますが一応リンクを貼っておきます。 こんな国など信じ... more
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from 晴耕雨読
at 2006-10-19 22:19
タイトル : 「利潤なき経済社会」と「開かれた地域共同体」
あっしら氏提示の「利潤なき経済社会」と「開かれた地域共同体」の概念が今ひとつ解りにくいと感じる方も多いと思います。 今回は三四郎さんからの質問に答える形で書かれた記事を紹介します。 断片的だったりごちゃまぜに書いてわかりにくかったと思っていますので、まず、用語の整理をさせていただきます。 ● 「利潤なき経済社会」 「近代経済システム」の枠内にある経済社会で、産業資本主義的近代の末期を想定した用語です。 「利潤なき経済社会」は資本主義が行き詰った状況だと考えていただければいいと思います。 ...... more
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from 晴耕雨読
at 2006-10-19 22:46
タイトル : 寄生性と知的謀略
国際金融家や国際商人の危険性は、「寄生性」と「知的謀略」に尽きる。 − トヨタなど日本の国際商人(輸出優良企業)も“危険因子”を持ちつつある − 引き続きあっしらさんの投稿からお送りします。 「寄生性」 地理的に継承される共同体ではなく価値的つながりを基礎に、地理的に継承されているほかの共同体との経済取引を通じて利益を得ようとする構えを意味します。 地域ではなく価値観的つながりで一体性が保たれているのですから、近い場所に集まって生活する必要もなければ、活動拠点に執着する必要もありません。 利益を...... more
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from 関係性
at 2006-10-20 13:32
タイトル : 派遣・請負の実態を知ろう
ブログを開設して以来半年が経ち、様々な係わりを通じて様々な事実に出くわしてきた。 「格差」や「中小・零細企業の経営」を中心に書いてきた。特に、大手製造企業での正規雇用が減り非正規雇用が増えたことを数量的に解説してきた。しかし、非正規雇用の金銭を除く労働条件にメスを入れることができていなかった。この実態を知る機会がないまま時間を過ごしていたことをお詫びしたい。 ワタリさんの「フリーターが語る渡り奉公人事情」というブログがある。 http://blog.goo.ne.jp/egrett...... more
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まろ
at 2009-09-28 20:15
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TB有難うございました。
三浦しをん『仏果を得ず』『神去なあなあ日常』『激しく風が吹いている』『秘密の花園』『格闘するものに○』『まほろ駅前多田便利軒』と読んできました。 もう少し読むつもり。
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by
blog-blues at 2009-09-30 00:39
「漫望のなんでもかんでも」へ。ご丁寧にコメントを頂戴し、ありがとうございます。「神去なあなあ日常」図書館にもう半年近くも前から予約してるんですが、まだ番が廻って来ません。最初予約した時は、30人くらい先客がいて、この間たずねたら、あと3番目だって言うから、来月中には読めると思います。まあ、ここ数年、新刊本の購入もままならないものですから。あちゃ。でも、まあ、こうゆうのも、しをん的じゃないのかと。
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