その謦咳に、
出世作「永続敗戦論」で初めて接して以来、
白井聡の大ファンである。彼こそは、大島渚の位牌を継ぐ、
希代のアジテーターである。胸にひそむ火の叫びを雪降らすのである。
その謦咳に接すやいなや、僕は、胸ときめき昂り、高揚感に包まれる。
「サンデー毎日」7月23日号において、またも、やってくれた。
同志諸姉諸兄よ、読みたまえ。これほど、怜悧にして激情迸る、
「アベ政治」なるものに対する、ラディカルな批判があるだろうか。よーし!異議なーし!
なぜ、僕らはこんなにも、安倍総理に気色悪さを感じるのか。
それは畢竟「アベ政治」なるものが、社会的弱者である僕らに対し、
社会的強者への媚や隷従を強いてくるからではないだろうか。
べらぼうめ。一寸の虫にも、五分の魂ってもんがあるんだぜ。
安倍総理の失政、悪政、苛政が明らかになるごとに、
歌詞がアップデートされるフィンガーポインティッドソング、「アベっち“愛国”ロック」の最新コーラスは、こうである。
♪~ 加計学園理事長は 腹心の友なのさ
黙って言うこと聞けよ 文科省
総理のご意向 アベっち“愛国”ロック 〜
佐川宣寿になるか、前川喜平になるか。
アイヒマンになるか、スパルタカスになるか。
問いつめられているのは、僕であり、あなたであり、日本国民である。
この国を、どうしたいのか。この国を、どうしたらいいのか。
自分の頭で考え、自分の言葉で語り、自分の足で立てと、
白井聡はアジるんだ。ポリティカルなロケンローラーか。
このアジテーションに、ハイティーンの頃、夢中になって聴いた、
ディランの「ライク・ア・ローリングストーン」が、突然、
胸の奥で鳴り出した。なぜでせうか。
♪~ How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rolling stone
蛇足ながら、今や稲田防衛大臣は、
このナンバーで歌われる「Miss Lonely」だよな。